ち
片付いた現場は、速い。それだけじゃない、安全だ。
現場の整理整頓を「きれい好きの習慣」と捉える人がいるが、本質はまったく違う。散らかった現場は、まず危険だ。工具やケーブルが床に散乱していれば転倒事故が起き、材料が通路を塞げば緊急時の避難が遅れる。さらに、物が見つからない時間が積み重なれば、作業効率は目に見えて落ちる。整理整頓とは、事故を防ぎ、時間を生み出し、職人が本来の仕事に集中できる環境をつくる行為だ。退場前の三分清掃、工具の定位置管理、廃材の分別——日々の小さな積み重ねが、現場全体の事故率を下げる。整える習慣は、身につける習慣でもある。「自分は大丈夫」という根拠のない自信ほど、現場では危ない。安全は習慣から生まれ、習慣は規律から生まれる。整った現場に、事故は起きない。