
自社の木工所や塗装場が実現するdacならではのスピード感
購買部 井内聡志 | あい小児科
資材の見積もりから業者への発注を担う購買部に長らく勤務する井内聡志さん。営業製作部や現場の取り仕切りと、木工部やカンナ設計部とも連携を取りながら臨機応変に動く“要”のような部署だ。
「さまざまなセクション、業者の方々とコミュニケーションを取る機会が多いのが購買部の特徴です。相手の気持ちになり、わかりやすく丁寧に伝えることを心掛けています」

資材と一言で言っても、ガラスや床材といった大きなものから、現場で使う養生テープからねじ一本まで多岐に渡り、発注ミスがあれば現場がストップしてしまう。
「デザイン設計部が引いた図面を見ながら、たとえばスライドレールが何本必要で、丁番(ちょうばん)が何個なければいけないといった感じで、必要なものをすべてリスト化していきます。図面には書かれていないけども、実はこれもないとできないよねというものも中にはあって、それを発見した時は、隠れミッキーを見つけたようで嬉しくなります」

勤続10年。日々、部内で最新の情報を共有し、建築商業雑誌を読み、知識のアップデートに努め、今では「資材のことなら井内さん」と信頼されるまでに。今ではほとんどの案件に携わる。その中で、特に印象的だったのが埼玉県草加市にあるあい小児科のリニューアル。子どもが喜ぶカラーを使うなど、ポップな内装に仕上がった。人工大理石、ガラス、クロス、カーテンレール、引き戸など建具に関する金物と、使う資材の種類が多く、その分、業者さんとのやり取りが増えた。
「大変ではありましたが、一つひとつ確実にこなしていけば、どれだけ資材が多くなっても達成できることを実感でき、自信に繋がりました。と同時に、改めて、幅広い知識の必要性を実感した現場でもありました」
社内にある工具を使い、簡単な加工を施すことも、購買部の仕事の一環。この案件でも、カーテンレールが届いてすぐ自分の手でカットや加工を行ったことで、1日かかる作業を数時間に短縮できた。自社で木工所を持っている利点も活かすことができた現場だったという。
「うちの職人さんにまず、簡易的にべニヤで原寸大の建具を作ってもらったことで、次に作業するガラス屋さんにスムーズに作業してもらうことができ、弊社ならではのスピード感で動けました。同じ敷地内に木工所や塗装場があることは、お客様には納期短縮というメリットになりますし、働く僕らにとっても、実物を見ながら学べることがたくさんあります。長年の修練で培った確かな腕前を持つ職人さんに限らず、高いデザイン性を追求するデザイン設計部、物事の本質を見抜き、スムーズなスケジュールで施工する営業制作部と、プロフェッショナルが集っているのがdacです。Wood, Works, Wellbeingというステートメントができ、我々のモチベーションもさらに上がりました。より魅力的な、もっとカッコいい会社になっていきます」

実は、大学では環境建築デザイン学科で、地域活性化プロジェクトを通じてモノ作りの大切さを学んだ。それが志望動機に繋がった。
「ペットボトルにろうそくをつけたアートで、地域の方々に喜んでもらったことで、dacでは、モノ作りで社会貢献ができると考えました。最近では、リサイクルしたアクリルなど環境的に配慮した資材を作っている内装業者さんもいらっしゃいます。弊社では、展示会などに使えるクランパヤンウォールというパーテーションを開発しました。再利用できるので、設営や撤去でゴミが出ません。木で作られたものは温かみがあり、廃材として燃やす際も有害物質が出にくい面もあり、この時代の資材として大きな可能性を感じます。現状はコスト面から需要が急激に増えているとは言えませんが、エコな提案ができるように、知識を深めていきたいです」
井内聡志 | 2014年入社、購買部 所属。業者見積から発注を担う購買部に長く勤務し「資材発注は井内さん」と言われるほど頼られる存在に。 |


