
木こそがdacの強みという共通認識が生まれてくれたら
デザイン設計部 黒川紗花 & 営業製作部 神作好乃 | MioKojima French Restaurant
デザイン設計部5年目の黒川紗花さんは、大学が建築学科。展示会から飲食店、物販店、オフィス、保育園と多種多様なdacの実績に魅力を感じて入社した。
「デザインの仕事がしたかったので希望通りではありますが、研修期間中に根本的に図面を引くという作業自体が好きなんだと気づきました。どうやったら作れるのか、わかってくるほどに楽しさが増してきます。やっぱり自分のデザインが、お客様に褒めていただけた時にやりがいを感じますね。dacは伝統的に部長、課長などの役職ではなく、〇〇さんと名前で呼ぶんです。上司と壁を感じることなく、仕事を進められるところが気に入っています」(黒川)

営業製作部の神作好乃さんは、インターンを経験し、設計に限らず広くモノ作りを学べる環境に興味が沸いたという。
「設計が書いた図面から必要な材料を洗い出し、発注内容をまとめたりするデスクワークと実際に現場に立つのが営業製作部の仕事です。そもそもは設計希望でしたが、頭と体を共に動かせるところにハマりました。dacの大工さんとの関わりも多く、一からモノ作りを見ることでき、材料などの知識も増えていきます。ベテランの職人さんは、孫のようにかわいがってくれるんですよ(笑)。社員同士の仲がいいのはdacの自慢です」(神作)

二人がペアとなり進めることになった案件が、MioKojima French Restaurant の居抜き物件。大衆的な焼き肉店だったところを、高級感溢れるフレンチレストランに変えることがミッションだった。
「工期がかなりタイトで、二つの業者さんが同時に作業をすることもありました。そうした時に、現場のまとめ役である施工管理として適切に指示を出さなければいけないことが、担当時は入社一年目の私には大変でした。現場を見に来た黒川さんに、『もう少し綺麗に収めることはできないのか』と指摘され、自分の甘さを自覚させられたことも…。お客様からご要望が出るたびに、黒川さんがスケッチを描いてくれてありがたかったです。私が言葉で伝えるよりもイメージが湧きやすいですから。積極的に関わってくれて本当に助けられました」(神作)
「私はお客様と直接話すことにあまり慣れておらず、少しでも伝わるようにと思いスケッチを描いたんです。設計は専門用語も多いですし、自分にとっては当たり前のことも、お客様にはそうではないと気づかされました。エンドユーザーのことを視野に入れることの大切さも痛感しましたね。焼き肉店時代に使っていたテーブルの上に板を乗せ、表装替えをして使うことになっていたのですが、板の分、どうしても高くなってしまいます。そのことをお客様がとても気になさっていたんです。いくつか板をカットしてお持ちして、フォークとナイフを手に、実際に試していただきました。私たちにとってのお客様にとってのお客様、つまりその空間を実際に使う方々のことまで考えなければいけないのだと教えてもらった現場でした」(黒川)

助け合いながら進めたプロジェクトが完成した時は「泣きそうでした」と神作さん。黒川さんも同調する。
「私の指示が本当にお客様の理想のイメージと合っているのか、大丈夫なのか確信が持てず、ずっと怖かったんです。ですが、お客様の『満足しました』という言葉が、自問していたことへのアンサーに感じられて嬉しかったです」(神作)
「お客様が望む高級感を出せるのか、完成するまで全体のイメージが掴み切れなかったところがあったのですが、ライティングも相まって、上質な空間に仕上がって感動しました」(黒川)
こうして社員一人ひとりがさまざまな現場で経験したことが積み重なり、dac全体の貴重な財産になっていく。
「みんなが新しいことに挑戦して成長することが、これからのdacの幅を広げることになる。その可能性を信じたいです。将来的には、間伐材など環境に配慮した木材の使用にも力を入れていくと、dacの新たな魅力になっていくのではないかと思います。入社以来、木の知識が一気に入ってきて、生活の中で木製が占める割合が高いことに気づきました。普段よく行くカフェのテーブルも、ディズニーランドのアトラクションの一部も、木でできているんですよね。木の落ち着く香りや材質としての柔らかさが、古くから木が選ばれてきた理由なのかなと考えてみたりもします」(神作)
「“ハヤクテ ヨイ シゴト”をスローガンに続いてきた会社ですが、より効率化を図ることで、dacの強い武器になるのではないかと思います。“dac=木材で作られた什器”というイメージを持ってくださっているお客様が多いのですが、実は社員にとっては木の存在が身近すぎて、忘れていたところがありました。木材の特性などをお客様に説明できるようになったのも、自然と木について教えてくれる職人や先輩がいて、吸収できる環境があったから。そうした中でWood, Works, Wellbeingという新たなステートメントができ、木こそがdacの強みという共通認識が生まれたことはよかったです」(黒川)
黒川 紗花 | 2021年入社、デザイン設計部 所属。設計部に4年勤務し、若手でありながら担当物件が増えつつあり、経験豊富な若手の有望株。 |
神作 好乃 | 2023年入社、営業製作部 所属。入社2年目。入社当初から率先して業務に取り組む姿勢もあり、MioKojima French Restaurantなどの早期に物件担当を任された。 |


